シンポジウムを通して得た四つの気づき
久しぶりに、運営側ではなく「参加者」という立場として、セミナーに参加してきた。
11月24日~27日まで東京体育館で開催される、「もしもしニッポンフェスティバル」のB to B向けイベントとして開催されたシンポジウム。
MOSHI MOSHI NIPPON FESTIVAL 2016 in TOKYO|もしもしにっぽん
所属する団体のトップがシンポジウムでモデレーターをするということで、話を聞きに行ってきた。
結果、参加して本当に良かったと思う。
最近、モチベーションが下がり気味だった自分自身に改めて鞭を入れることができたし、モチベーションを上げることにもつながった。
せっかくなので、書き記します!
本日参加したセミナーの一本目は、「世界が見るにっぽん、世界が訪れるにっぽん」
詳細はこちら
↓↓↓
http://fes16.moshimoshi-nippon.jp/session01.php
世界最大の口コミサイトを運営するトリップアドバイザー、中国一のOTAサイトを運営するCtripの日本法人Ctrip Japan、日本最大のランドオペレーター、フリープラスの3社を招いてのパネルディスカッション。
ショッピングツーリズムよりも幅広い視点でのディスカッションは、自分の視野を広げるきっかけとなった。
このセッションを聞いて改めて感じたこと、気づいたことは四つある。
一つ目は、「他人の力、他社の力を借りることが最も成功への近道となりうる」のだということ。
これは、Ctripの社長、梁さんが「個人的な見解だが」と念押しの上、話していたことだ。
特に外国人客をターゲットとする場合、海外で成功している仕組みを取り入れて活用する方が上手くいくのではないかということだ。自分たちで一から開発する方が時間もお金もかかるし、果たしてそれがうまくいくかどうかもわからない。それよりも、すでに成功しているモデルを輸入して取り入れるということだ。
これを聞いて、先日某百貨店のインバウンド担当者がくれたアドバイスを思い出した。
その人も同じことを言っていた。自社で行っているインバウンドの人材マッチングの事業について話した時のことだ。
自社開発するよりも、すでに存在しているモデル(ここでは、LinkedIn)のモデルの中でインバウンド分野を自社でやるという方が、すでに外国語を話せる人材もたくさんいるし、インバウンドに適しているのではないかというアドバイスをもらった。
この話と同じことだとビビビと感じた。
もちろん、それでも壁はたくさんある。
インバウンドの仕事はまだまだ給料が低い仕事が多い。そんな中でどうやって人材をうまく獲得するか、これは一つの大きな課題だと感じている。
だけれども、その通りだと思った。
また、一緒にセミナーを聞いていた同僚は、これを聞いて、「外資系免税システム企業」と「某日系大手免税システム企業」のことが頭に思い浮かんだと言っていた。
もちろん、そっくりそのまま活用してうまく行くこともあればうまくいかないこともあると思う。
だけれども、海外で成功したモデルを持ってきて、それを活用しつつ修正しながら適応させていくことが一番近道なのだ、ということは妙にしっくりきた。
日本の力を過信してはならない。海外の方がよっぽど進んでいる。そのことを改めて考えさせられた話だった。
二つ目の気づき。
それは、「自分の目で見て肌で感じる、外国人視点になって物事を考える」ということだ。
これは、フリープラスの須田社長の言葉。
訪日外国人をターゲットするのであれば、現地に行ってニーズを拾う、聞く、感じる、これを定期的に行うことが最も大切だということ。
分かっていたようでわかっていなかったと改めて感じた。
ターゲットとする「相手を知る」そのためにできることは何でもやることだ。
基本的な考え方だが、抜け落ちていたことだ。
インバウンドを始めてから海外に一度も行けていない。
「外国人目線」「訪日客視点」を忘れてはいないか。
ここからやっぱり「海外に行く」「自分の目で見て確かめる・肌で感じる」ことをきちんとやっていこうと改めて感じた。
次に行くのはいつだろう??笑
そして三つ目の気づき。それは、インバウンドでB to Bを相手にするにあたって一番今後もニーズが高まるのは「人材育成」の分野なんじゃないかと改めて感じたことだ。
これもまた、C tripの社長梁さんの言葉だ。
今後間違いなく外国人が増えていくし、人材のニーズも高まる。人材不足が指摘されるし、ここを強化していくことは大事だと思う。一番伸びしろがある分野だと改めて感じた。
ただし、「儲かる」分野なのかははなはだ疑問だ。
「大儀」のためという要素が強いのかもしれない。でもそれは、儲からなくてもいいんじゃないかと思う。政府から落ちてくるお金を上手く活用していくことができればいいんやないか。
ただし、ただ浪費するだけではなくて、人材育成の「ノウハウ」を蓄積しながら、確実にインバウンド人材を育成していく。
それができれば、会社としても大きな財産になるし、、今後そのノウハウを活かして新たな分野に参入できるんじゃないかと思う。
それを考えると、人材育成の分野に転職を決意したその人は、先を読んでのことなのではないかと思った。
だからどうなのか、今後自分がどうしていくべきなのか、それは改めて考えないといけない。
ただし、まずは自分が「インバウンド人材」になる「Be」から始めないといけないし、そもそも「インバウンド人材とは何か?」という問いに明確に答えられないといけない。
その点、私はまだまだ何も考えることができていない。
JISの活動、パソナの活動、その他人材関連会社の活動をウォッチしつつ、自分なりの考えを整理していきたい。
そして最後、四つ目の気づき。
これは、三つ目のインバウンド人材にも関わるのだが、自分の考え方や価値観が「欧米」に大きく偏っているということを認識すべきだということだ。
これが、いろんな意味で大きな気づきなのかもしれない。
一年間のドイツ留学、その間の海外旅行(ほとんどが欧州)を通して、私は欧米の価値観を知らず知らずのうちに身に着けていたのだと思う。
だけれども、今日本に来ている外国人の八割は「アジア」からなのだ。
もちろん、欧米をないがしろにするというわけではない。ただし、「欧米」の価値観と「アジア」の価値観は異なる部分が多いのだと思う。
私の考える「ショッピングツーリズム」がアジアの大半の国の人たちにとっての「ショッピングツーリズム」とイコールではないのだ。
「日本に来たら安心安全なものが安く手に入る。」「なんでも安く買うことができる」「品ぞろえもいいし、機能もいい、デザインもかわいい」ということが魅力的なのだ。
昔の日本がイタリアやフランスに「ブランドもの」を買いに行くのと感覚が近いのかもしれない。
残念ながら、私にはその感覚がわからないのだが。。。。
もっと、彼らの感覚を理解したい。
そのためには、アジア諸国に住むとまではいかなくとも、数日間生活をしてみて、日本の商品がどれだけ良いのかを実感する必要があるのだと、今このブログを書きながら思った。
やはり、海外に行く必要がある。
それは、先進国より途上国の方がいいのだろう。
なおみんがいる「カンボジア」やあんちゃんがいる「バングラディッシュ」が今の私にはいいのかもしれない。
その四つの気づきをどのように自分のアクションに落とし込んでいくか。
これが、一番大切なステップ。
しっかり考えて、しっかり次の行動にしていこうと思う。