戦略子育てby三谷宏治

(本を選んだきっかけ)

先日参加した読書会で、参加者の一人が紹介していた本。

紹介文を聞いて興味があったので図書館で予約!2週間で不完全燃焼だったので、理解を深めるために購入して再度読み込みました!

 

(著者の情報)

ボストンコンサルティングアクセンチュアなどのコンサルティングファームで働く、3人の娘をもつ父親でもある

 

(概要)

「働く親に向けての育児書」

将来「一緒に働きたい」「採用したい」「色々話してみたい」「ついていきたい」そう思われるような大人になるためには、どんな力が必要なのか。

それは、「試行錯誤力」を身につけること。

子育てとは、20年以上かけた、子供が試行錯誤力を身につけるための人材育成プロジェクト、著者は本書の中でそう語っています。

この本は、著者自身が、試行錯誤力を身につけるため、3人の娘に対して実践してきたことを、実例をもとに具体的に紹介しています。

3人の娘さんから、具体的な字連れに対するフィードバックが書いてあることがとても面白い1冊。

それでは、試行錯誤力とは具体的に何なのでしょう。

それは 1、決める力 2、発想力 3、生きる力 の3つの力であると著者は語る。

 

1、決める力

決めるとは、「複数の選択肢の中から、一つに絞ること」

決める力を育てるために与えるべきは、答えではなくて考え方や調べ方。

そういう考えの元、著者が実行してきた実例として興味深いのが、学習塾について。

著者はそもそも、親から子供に学習塾に通わせることは一切せず、自分たちにまかせてきた。

塾に行きたいというときも、決して親が選ぶことはなく、全て自分たちでリサーチさせて、どこに行きたいか報告させる。

ここで大切なのは、「なぜそこを選んだのか」ということ。それが十分でなかったり曖昧な時は、首を縦に振らない。そうすることで、親を説得させるに十分な材料を揃えてくるようになるのだとか。

ここでは、塾選びの際に、長女が、異なる塾の講師に同じ質問をして、その回答が一番丁寧だったところを選んだのだそう。さすが自分で考えることが出来る子はやり方も賢い。

 

2、発想力

発想力とは、「10人中1人になる楽しさを知る」「人と違うことに挑む」力であり、そのためには能動性が求められる。能動的になるためには、他の人と違うことをとにかく褒めまくることだそう。

他にも、限界突破体験をさせるために、同じことを3回繰り返すことも大切だそうだ。1回ではできなかったことも、3回繰り返すことで出来るようになる、というのはよくあることだ。ちなみに3回でできなかった場合は、3回を3回繰り返すそう(笑)

ここでは、発想力をつけることとして「家族イベント」の企画をさせることを挙げている。

母親の誕生日会や家族旅行など、とにかく予算を渡して自由に企画をしてもらうこと。

限られた金額やリソースの中で、どううまくやりくりするか、その時に発想力が発揮される。

 

3、生きる力

生きる力とは、「自分自身で精一杯生きようとする」力である。そのために大切なのは、子供の主体性・意欲を大切にすること。では主体性をはぐくむためにどのようなことに気を付ければよいのか。

①過保護・過干渉をしない、
②少し難しいテーマに取り組ませる、ルールは決めて、そのルールの中で任せる。ルールは覆さない

要は、大人は子供のサポート役に徹して、基本はヘルプしないということ。

具体的には、例えば九九が覚えられない子供につきっきりで覚えさせるのではなく、苦手な部分を聞き出し、歌を歌って覚えるなどのアドバイスをする。朝起きられない子供を起こすのではなく、目覚まし時計のセット方法を教える、前日の晩に早く寝るように促す、など。

あくまでも、どうすればできるようになるか、アドバイスをするにとどめる、ということ。
そして、ここで大切なのが、「子供の失敗を甘受する」こと。自分で決めてやるからには、うまくいかないことも多々ある。もっと失敗してもいいよと、背中を押してあげ、失敗しても叱ったりしない。そういう器の広さが大切。ただ、挑戦したらその努力を誉めてあげることは忘れてはならない。

 

子供を育てるということは、我慢や忍耐、辛抱強さが求められることなのだと痛感した。

この本を読んで、完ぺきを求めるのではなくて、その過程やステップ、行動などにフォーカスして挙げること、そして何よりも子供の話を聞いて、褒めてあげること、そんなことが大切だということを身にしみて感じた。

まずは、シェアハウスにいるえりちゃんの話をしっかり聞くことから始めよう。

どうしても聞けない人へのアドバイス2つ。

①「1分間スピーチ」1分間、なんでもいいから話をする。そしてスピーチの後に、質問を1つする。そういう時間を持つことが大切。

②それでも聞けない時は、「これまでお母さんが話したことで、一番大切なことは何だと思う?」と聞いてみる

この2つはとても有効。ぜひ実践したい、そう強く思った。

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