大富豪の教えby本田健

大学生の主人公「敬」は、なくなった祖父から、手紙を受け取る。

大富豪だった祖父は、自身が持つ遺産を全て寄付してしまい、息子や孫には何も残すことなくあの世に旅立ったが、人生で大切なことを、9つの手紙を通じて残していた。

敬は、日本国内や世界を旅しながら、来るべきタイミングでその手紙を読み、祖父が残したメッセージを受け取っていくという物語。

生きていくうえで大切なこととは何か、お金には代えられない祖父が残したメッセージとは何なのか。

9つのメッセージの中で一番心に響いたのは、「人間関係」のメッセージ。

祖父の知人を通じて、ブータンにたどり着いた主人公は、将来への不安や不満もない代わりに先進国的な、刺激や成長もない生活に、どっちが正しくてどっちが間違っているのか、と尋ねる。

その質問に対し、祖父の友人は、どちらが正しいとかどちらが間違っていることはない。

「どっちも正しいし、どっちでもよい」

そう答えた。

人は、1人が前に進もうとすると、1人が現状維持を望み、そうすることでバランスを保とうとする生き物なのだと。

夫婦や友人、家族、会社でも人間関係があるところには、だいたいその法則が当てはまる。

だから、どちらが正しくて間違っているということはなく、お互いがその良さを認め合えばよい。

その言葉が、心にしみた。

ついつい、白黒はっきりさせてしまいがちだけど、確かにどっちが正しいとか間違っているとかはない。両方正しい。

そうやって相手を認めることが出来る関係を築きたい。

そのことに気づけたからよかった。

後はこの教えを胸にしっかり実践していきたいと強く思う。

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