1日5分「よい習慣」を無理なく身につける できたことノート by永谷研一

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(著者の情報)

人の行動を変える専門家である永谷研一氏は、行動科学や認知心理学をベースに、目標達成のための行動週間メソッド「PDCFAサイクル」を開発。それをベースに、人材育成プログラムとして、三菱東京UFJ楽天日立グループといった有名企業での実践経験もあり。

 

(本の概要)

人間は、どうしても「足りない部分」「かけた部分」が気になるという性質を持っている。

更に小学校に入ると、「100点が当たり前」という感覚が植えつけられ、90点を取ると、90点も取れたことに目が行くのではなく、「取れなかった10点」が注目の的になる。こうして、足りない部分に目が行くという特性が助長されてしまう。

こうして、足りない部分に目が行き行われる「反省」には、大切な要素が抜け落ちてしまいがち。

それは、本当の素直な気持ちを見ることなく、自分以外の他人のせいにしてしまうこと、そうして本質を突かない、うわべだけの改善となってしまうことだ。

嫌なことから目を背けたい、人間にはそういう性質があるからだ。

著者は

反省=他社に向かった取り繕った思考

それに対して

内省=素直に自分と向き合った本音の思考

と定義する。

それではどうすれば反省ではなくて内省が出来るのだろうか。

それは「自己肯定感が高い状態を作る」ことにあるという。そのためには「できたこと」に目を向けることだという。

だからこそ、1)「できたこと」「良いこと」に目を向け、自信をつけること、そして2)なぜできたのか、もっと良くするためにはどうすればよいのかを深く考えて実践すること の2つの要素が必要となる。

そこで「できたことノート」を活用して、以下のことを実践することを提唱。

1)毎日できたことを以下の3つの視点を参考に、1日1~3個ノートに書く
①感情に関わること
②数に関わること
③自分に対する相手からの行動に関すること

2)1週間に一度、そのうちの一つを、以下の4つに分解したうえで、深堀して内省
①具体的に何があったのか:詳しい事実
②なぜそれが出来たのか:原因分析
③今素直にどう感じているか:本音の感情
④明日からどんな工夫をしてみるか?:次なる行動

なお、内省する際には、クリティカルシンキングを取り入れることが大切。

具体的には、「果たして本当にできたと言えるのか」と自分自身に問うこと。

そして

①そもそもなぜやることになったのか 目的の確認
②その目的から見ると、出来たと言えるか? 視点を転換するための質問

この2つの要素を考えることで、出来たことへの自信をつけるだけでなく、より自分の価値観がクリアになり、本当にやりたいことは何なのか、自分がどうなりたいのか、が見えてくる。

 

1日5分

・できたことを書き出す
・そのうちの一つ、印象に残ることを深堀し「なぜできたのか」「どう感じているか」「明日からどんな工夫をしてみるか」

を考えてみませんか。

 

=====おまけ=====

目からうろこの言葉!

好きな人・合う人=価値観・視点が合う人
嫌いな人・苦手な人=価値観・視点が合わない人

ととらえること