読書録:武器になる哲学

久しぶりの読書録です。

今日読み終わったのは、山口周さんの武器になる哲学。

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著者がおすすめするビジネスパーソンが知っておきたい哲学を、「哲学史」の切り口ではなく、「人」「組織」「社会」「思考」の4つの切り口から紹介している本。

先日このブログでも紹介した史上最強の哲学入門を読んで哲学に興味を持ったところだったので楽しみにしながら読みました。

読み終えての感想

・ある程度哲学の基本というか基礎が頭に入っている人が読んだら、深い学びを得られるかも。

・あるいは、さっと流し読みをして興味を持った哲学者の本を深く読んでいく

といった読み方がおすすめかなと思います。1人の哲学者、思想家が説いた1つのキーワードについて、4-6ページ程度で簡単にまとまっているのですが、内容が浅いので1人ひとりの考え方や思想を深く学ぶのはちょっと厳しかったです。

ただ巻末に、著者がおすすめの哲学書50冊が載っているので、これは参考になりそう。私も気になったものは図書館で予約して借りてみようと思いました。

ちなみに私の場合、東洋哲学は先日紹介した本で学びが深まったのですが、西洋哲学は全く分からず…。

そういう意味でも、時間をかけて西洋哲学をしっかり読もうと思いました。先日本屋で見つけた「哲学と宗教全史」かなり分厚いですが、購入して年末年始で読んでみようかな。

全般的な感想になりますが、本を読んで印象に残っていたことばは「哲学は、哲学者が提唱した『結果』をみるのではなく、その時の時代背景やその人が置かれた状況から、どのような論を唱えたかの『プロセス』を見ることが大切」というもの。

戦乱が絶えない時代に生まれた人が、人や組織の本質を「闘争すること」を前提とした論を展開していたり、今となっては当たり前のことを、その当時の時代背景に照らし合わせて紹介していたり、そこから学ぶこともたくさんありました。

そんな中で、様々な人が様々な論を展開する中で、哲学に限らずですが、世の中に「絶対的な正しさはない」ことを改めて実感しました。

そういう前提を自分の中にいつでも持ち、相手が何か主張したときに、自分の考えや価値観と違っていても頭ごなしに否定するのではなく「なんでそう考えるに至ったのか」「その人が置かれている状況や文脈は何か」を考えたり想像してみたり聞いてみたり…。そうすることで、視野が広がるし、相手への理解も深まるんだなと思いました。

個人的に、哲学的な知識はあまり見につかなかったですが(笑)人間として大切な学びを得られたのでよかったです。

後は、年末年始に向けて、哲学への理解を深めていきたいと思います。