映画録:テルアビブ・オン・ファイヤー
今日は、12/1映画デー🎶最近のテーマが教養を身につける。ということで映画を見てきました。
教養がテーマなので、完全娯楽というよりも少し学びがあるようなものがいいということで選んだ一本目は、パレスタな系イスラエル人🇮🇱監督作の、テルアビブ・オン・ファイヤー。
パレスチナとイスラエルで起こっている情勢を、テレビ関連の仕事で毎日行き来する主人公と、検問所で働く軍人などを通じてコミカルに表現した物語。
政治情勢に詳しくなくても楽しめます。
主人公が、昔の恋人のことが忘れられず、テレビを通じて愛する人にメッセージを伝えたり、彼女から教わったことをテレビの脚本に組み込んだり、なんだかやることが可愛くて思わずクスッと笑ってしまいます。
ただ、とにかくストーリーは現実離れしすぎてます。笑
主人公は軍人の力を借りて脚本を作っていくのですが、その結末についてもめることに。軍人は、自分の望み通りの結末にならないことに逆上して、主人公を拉致しIDを奪います。
そして、提案通りの結末にしない限りIDを返さないと脅します。
そんな状況の中で、主人公はどんな手段を取るのか。
その結末もまったくもって筋違いでありえない笑。
でも、明らかに有り得ないことばかりだからこそ、シリアスなテーマの映画が世の中に取り上げられ、現実世界と切り離された場として楽しめるのではないか。
むしろそれが狙いなのではないかと思いました。
最後に、映画の中で軍人が主人公に放った一言が私の胸に刺さりました。
「愛とは、相手の話を聞くこと」
この言葉は、映画の脚本を考える中で軍人が主人公に伝えたことなのですが、最後、軍人が考えた映画のシナリオ交渉に挑む主人公が軍人に投げかけた言葉でも有ります。
そして、まったく違った切り口で三宝よしの大笑いの結末を迎えます。
愛とは相手の話を聞くこと。この言葉は本質をついている。今回の映画は、映画脚本家と軍人、テレビドラマというミクロレベルで相手の声を聞いて実現した結末ですが、これが政治、国というマクロレベルでも実現すれば、きっと世界平和が訪れるのではないかと思います。
この映画の上映中は、常に笑い声が絶えず(といえば大袈裟ですが、映画館に何度も笑い声が響きましたw)、この笑いが波及すれば世界平和は実現するのかもしれません。監督の想いはそこにあったのかもしれないですね。