読書録:国土が日本人の謎を解く

先日参加した読書会で主催の方が紹介されていた本。

最近日本の歴史や成り立ちに興味あったので読んでみました。

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これまで長い歴史の中で作り上げられてきた考え方や価値観、言葉などは全て日本特有の国土や気候条件によるものだそう。

欧州では人の死=紛争が多くのケース、故になぜそうな事態を招いたのか、防ぐための方法を論理的に徹底的に考える。

一方の日本では、人の死=災害が多くのケースだそう(日本でもさまざまな戦いがあったが、武士同士の戦であり、世界的にみても日本国内で争いごとによる死者数は少なかったそう)。故に深く考えることはなく、ただ悲しみを感じる。

それが日本人の思考の特性としても出ているそう。そんな話は目から鱗だったので面白かったです。

 


なお、後半で筆者は、第二次世界大戦後のGHQによる西洋の価値観に基づいた法整備や統治が、これまで続いてきた日本の良さを潰しつつあると指摘。西洋的価値観と日本のそれは違うので、日本の価値観を取り戻すべきと主張している。


この話はもっともだと思う一方で、国際社会は、西洋的な価値観をベースに成り立っている。

そんな中で具体的にどのように原点回帰していけばいいのかまでは触れられていない。

また、IT分野は目まぐるしく発展し、いまや多くの人がスマホでいつでもどこでも気軽に情報収集できる時代になり、若者の価値観もどんどん西洋化していくだろう。そんな中で本当に原点回帰が必要なのか。

そこはふと疑問に思ったので皆さんでディスカッションしてみたいですね!